プリント基板で気を付けたい不良 その②
前記事【プリント基板のよくある不良の種類 – その①】に続き、
本記事では プリント基板でよく発生する不良のうち「層構成での不良」および「その他の不良」 を取り上げます。
層構成での不良
プリント基板は、銅箔・絶縁層・樹脂など複数の層で構成されています。
そのため、層間の剥離や内部破壊が発生すると、基板として致命的であり製品として使用できなくなります。
● クレイジング(Crazing)
機械的ストレスにより、ガラス繊維が樹脂から剥がれる現象。
織り目の交点付近で発生し、基板表面から白く見えるのが特徴です。
● ミーズリング(Measling)
熱ストレスによってガラス繊維が樹脂から剥がれる現象。
クレイジングと同様、白化が表面から確認されます。
● ボイド・膨れ(Void / Blister)
積層プレス時に
- 異物混入
- 空気の巻き込み
が原因で気泡が発生し、内部に空間(ボイド)が形成される不良。
層間剥離の一種で、信頼性を大きく低下させます。
● 層間剥離(デラミネーション / Delamination)
以下の箇所で剥離が起こる現象の総称です。
- 基材内部の層間
- 基材と銅箔の界面
- それ以外の平面状剥離
温度サイクルや機械的ストレスにより発生し、重大な不良となります。
● ハローイング(Haloing)
金型プレスや機械加工(穴あけなど)による物理的ストレス、
または黒化処理など化学的作用によって生じる破壊・層間剥離。
特徴:
- 穴周囲・外形加工部に白化が発生
- 内層で発生した場合、外観からは見えにくい
その他の不良
機能的な不良・層構成の不良以外にも、以下のような問題が発生することがあります。
● 打痕(Dents)
落下や外的衝撃などによって基板表面に傷や凹みが発生。
外観不良だけでなく、銅箔損傷につながるケースもあります。
● ソルダーレジスト・シンボル不良
ソルダーレジスト(緑/白/黒など)やシンボル印刷における以下の不具合。
- ズレ
- カスレ
- 抜け
- 滲み
- 異物混入
主な原因:
- フィルム/版のセットずれ
- 現像不足・過現像
- 塗布量の不足
- 乾燥不足
- インクに異物が混入
● 外形加工の不良
外形加工工程での問題により、以下の不良が発生することがあります。
- ルータービットの歪み・折損
- 不適切なビット選択
- 外形寸法が公差から外れる
- 端面の仕上がりが悪い
Vカットでは、
溝を深く入れすぎると“先割れ”が発生するため注意が必要です。
まとめ
本記事では、
- 層構成で発生する代表的な不良
- その他の周辺工程で発生しやすい不良
について解説しました。
アロー産業では、
「不良を作らない」「不良を流出させない」 を徹底するため、日々品質改善と工程管理の強化に取り組んでいます。
プリント基板の品質や不良に関するお困りごとがありましたら、ぜひアロー産業までご相談ください。


