厚銅基板




210μm 両面基板(断裁面)

厚銅基板は、銅箔の厚みを増やすことで多くの電流を供給可能にし、同時に優れた放熱性能を実現した基板です。
従来の基板(銅箔厚35μm~70μm)と比較して、105μm~210μmの厚銅箔を使用することで、大電流への対応が可能となります。
これにより、片面、両面、さらには多層基板の形状でも製造が可能です。


特徴と利点

厚銅基板は、単純な回路から複雑な多層回路に至るまで、さまざまな用途や設計要件に対応します。
多層基板の場合、内部層にも厚銅を使用することが可能であり、これによりデバイス全体の電流供給能力と放熱性がさらに強化されます。

大電流供給能力 :厚銅基板は、従来の基板に比べてはるかに多くの電流を供給することが可能です。この特性により、パワーが要求されるアプリケーションに最適です。
優れた放熱性 :厚い銅箔は、発生した熱を効果的に分散させるため、デバイスのパフォーマンス低下や故障のリスクを減少させます。
柔軟な設計: 片面、両面、多層基板といった多様なオプションに対応しており、特定の用途に最適な基板を設計・製造することが可能です。
耐久性と信頼性の向上:厚銅基板は物理的および熱的ストレスに対する高い耐性を持ち、長期間にわたり安定した性能を提供します。

主な用途

厚銅基板技術の応用範囲は非常に広く、以下のような分野で使用されています。

太陽電池:大電流を効率的に管理することで、太陽電池の性能を最大限に引き出します。
自動車:電気自動車(EV)のモーター制御やパワートレインシステムで、大電流を効率的に扱うために使用されます。
電源システム:高出力の電源ユニットやコンバーターなど、安定した電流供給が求められる場面で活躍します。
パワー系電子機器:力率補正装置や大容量スイッチングデバイスなど、高いパワーを扱う電子機器において重要な役割を果たします。

特に、再生可能エネルギー関連の技術や電気自動車など、環境に配慮した分野において、厚銅基板は重要な役割を果たしています。

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