宇宙産業とプリント基板|探査機・宇宙関連機器を支える試作基板

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近年、人工衛星や探査機、ロケットなど、宇宙開発に関するニュースを目にする機会が増えてきました。

宇宙開発というと、特殊な技術を持つ一部の企業だけが関わる世界という印象があるかもしれません。

しかし、実際に一つの機器が完成するまでには、

  • 研究
  • 設計
  • 試作
  • 評価
  • 改良
  • 再試作

といった工程が何度も繰り返されます。

そして、その中で欠かせない部品の一つがプリント基板です。

アロー産業でも、現在のところ当社製の基板が実際に宇宙空間まで飛んだ実績があるわけではありませんが、探査機など宇宙関連分野の研究・試作案件で、当社のプリント基板をご採用いただく機会があります。

今回は、宇宙産業とプリント基板の関係や、研究開発段階で求められる基板についてご紹介します。

宇宙関連機器にもプリント基板は使われています

人工衛星や探査機などには、さまざまな電子機器が搭載されています。

例えば、

  • 電源を制御する回路
  • 通信を行う回路
  • センサー
  • カメラ
  • データ処理装置
  • モーター制御
  • 観測機器
  • 各種計測装置

などです。

これらの電子機器を動かすためには、多くの場合、電子部品を搭載するプリント基板が必要になります。

宇宙関連機器では、小型化や高性能化が求められることも多く、プリント基板にも用途に応じたさまざまな性能が必要になります。

宇宙関連の基板では何が重要になる?

宇宙関連機器では、一般的な地上設備とは異なる環境を考える必要があります。

特に、

温度変化・放熱・振動・信頼性

などが重要になります。

温度変化

プリント基板は、樹脂やガラス繊維、銅箔、めっきなど、複数の材料を組み合わせて作られています。

材料ごとに熱による膨張や収縮の仕方が異なるため、大きな温度変化が繰り返される環境では、基板やスルーホールなどに負荷がかかる場合があります。

そのため、使用する環境や条件に合わせた基板選びが重要になります。

放熱

電子機器の性能が高くなると、発生する熱も大きくなることがあります。

特に限られたスペースの中に多くの電子部品を配置する場合、熱をどのように逃がすかが重要になります。

プリント基板では、

  • 銅箔を厚くする
  • 銅パターンを広くする
  • サーマルビアを使用する
  • アルミ基板や銅ベース基板を使用する

といった方法で、放熱性を高めることができます。

ただし、用途によって必要な対策は異なります。

「宇宙関連だから必ず特殊な基板が必要」というわけではなく、回路や発熱量、サイズなどに合わせて選ぶことが大切です。

振動や衝撃

探査機や人工衛星などでは、輸送時や打ち上げ時に振動や衝撃を受ける場合があります。

そのため、プリント基板についても安定した品質や接続信頼性が重要になります。

回路パターンやスルーホールなど、一つひとつの製造品質が最終的な機器の信頼性につながります。

宇宙開発では「試作」がとても重要です

宇宙関連の研究開発では、一度基板を作って終わるとは限りません。

例えば、

設計
↓
試作
↓
評価
↓
設計変更
↓
再試作
↓
再評価

といった流れを繰り返しながら、少しずつ完成度を高めていきます。

そのため、

「まず数枚だけ作りたい」

「一度この仕様で評価してみたい」

「評価結果を見てから次の基板を作りたい」

といったご要望も多くなります。

こうした開発では、大量生産とは違い、少量の基板を柔軟に試作できることが重要になります。

厚銅基板が選ばれる場合もあります

大きな電流を流す回路や、発熱が大きい回路では、通常よりも厚い銅箔を使用する場合があります。

一般的なプリント基板では35µm程度の銅箔が使われることが多いですが、用途によっては、

  • 70µm
  • 105µm
  • 140µm
  • 210µm

といった厚い銅箔を使用することもあります。

このような基板を一般的に「厚銅基板」と呼びます。

銅を厚くすることで、大電流への対応や熱を広げる効果が期待できます。

一方で、銅が厚くなるほど細かな回路を形成することが難しくなるため、銅箔厚と回路設計のバランスが重要です。

アロー産業では、厚銅基板についても試作・少量生産のご相談をいただいています。

放熱対策として金属ベース基板も

発熱量の大きな機器では、アルミ基板や銅ベース基板などの金属ベース基板が使用される場合もあります。

金属ベース基板は、基板の一部にアルミや銅を使用し、電子部品から発生した熱を逃がしやすくすることを目的とした基板です。

例えば、

  • 高出力LED
  • 電源回路
  • パワーデバイス
  • 発熱量の大きな電子機器

などで検討されることがあります。

宇宙関連の研究開発でも、発熱や電流などの条件によっては、このような基板が選択肢になる場合があります。

アロー産業では宇宙関連の試作基板にも対応しています

アロー産業では、多品種・少量のプリント基板製造を行っています。

宇宙関連分野においても、探査機などの研究・試作案件で当社製のプリント基板をご採用いただく機会があります。

当社では、

  • 少量試作
  • 多品種対応
  • 厚銅基板
  • アルミ基板
  • 銅ベース基板
  • 特殊仕様のご相談

など、案件の内容に応じて対応しています。

まだ仕様が完全に決まっていない段階でも、

「この仕様で基板が作れるか?」

「この銅厚で製作できるか?」

「放熱を考えると、どのような基板が考えられるか?」

といったご相談から対応可能です。

宇宙関連機器の研究・試作をご検討の方へ

宇宙開発では、最終的に宇宙へ送り出す機器だけでなく、その前段階となる研究・試作・評価も非常に重要です。

新しい技術を形にするためには、試作と評価を繰り返しながら、一つひとつ課題を解決していく必要があります。

アロー産業では、多品種・少量の基板製造で培ってきた経験を活かし、宇宙関連技術の研究開発を行う企業・研究機関の皆様のお役に立ちたいと考えています。

宇宙を目指す技術の第一歩となる試作基板から。

プリント基板の製作でお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。