プリント基板に使われるめっきの種類

新型コロナウィルス感染症の世界的なパンデミックにより、苦しんでおられる全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。

今回はプリント基板に使われるめっきの種類について書かせていただきます。


めっきは表面処理の一種で、材料の表面を金属の薄膜で覆う事を言います。

めっきの語源は<めっきん>からきている日本語で、JIS規格でも<めっき>と書く事が正式な表記とされています。

読みにくいという理由で最近はカタカナでの表記も取り入れられているようです。

めっき(メッキ・鍍金)の歴史は古く、紀元前には既にメソポタミアで鉄製品等へのすずめっきが行われていました。
日本にも古墳時代にはめっき技術が伝来しており、奈良の大仏にも金めっきが施されていた事をご存じの方も多いと思われます。

人類の文明とともに存在していためっき技術はプリント基板においても重要な役割を果たしております。

銅めっき

主に両面以上の基板で、層間の電気的接続の為に施します。
ビア(VIA)ホールと呼ばれる基板上の穴の壁に銅めっきを施し、層をまたいで回路を形成する事が可能となります。

無電解金めっき

めっき液中の金属イオンの化学反応によって、プリント基板上の銅箔の表面にニッケル金等を形成します。
ニッケル金であれば一般的にはニッケルの層が3µm~金の層が0.03µm~くらいが目安となります。
半田の濡れ性が高く、水溶性プリフラックス等と比較して基板の推奨保管期間が長くなります。(約6ヵ月)

また、金の層を厚くする事(ボンディング金)でCOBタイプの実装も可能となります。

電解金めっき

無電解金めっきと比較しコストが割高となってしまいますが、回路に電流を流してプリント基板上の銅箔の表面にニッケル金等を形成します。
パターンの形成に注意が必要な事や、めっきの作業工数がかかってしまう等のデメリットがある為、近年は無電解金めっきが主流となっております。


アロー産業ではお客様の様々なニーズにお応えする為、お客様に最適なめっき方法を提案いたします。
プリント基板でお困り事があれば、是非とも当社へご相談くださいませ。