耐トラッキング性と比較トラッキング指数(CTI)について

絶縁材料の選定において、耐トラッキング性は非常に重要な指標です。

この記事では、耐トラッキング性の規格と比較トラッキング指数(CTI)について詳しく掘り下げていきます。

耐トラッキング性とは

耐トラッキング性とは、絶縁物が表面を通じて電気的に破壊される「トラッキング現象」に対する抵抗力を指します。

この現象は、絶縁物の表面に導電性の経路が形成されることにより引き起こされ、絶縁性能が損なわれる可能性があります。

特に、高電圧や高湿度の環境下でこの現象は顕著に現れます。

比較トラッキング指数(CTI)

比較トラッキング指数(Comparative Tracking Index: CTI)は、絶縁材料の耐トラッキング性を評価するための標準化された指標です。

CTIは、一定の試験条件下で材料表面に液滴を滴下し、トラッキングが発生するまでの電圧を測定することで算出されます。

CTIが高いほど、材料の耐トラッキング性が優れているとされます。

CTIの試験方法

CTIの試験は以下の手順で行われます。

試験片を試験装置にセットします。

試験片の表面に一定間隔で電極を配置し、電極間に0.1%塩化アンモニウム溶液の液滴を滴下します。

液滴が電極間に浸透した後、電圧を徐々に上げます。

トラッキングが発生した時点での電圧を記録し、CTIを算出します。

UL規格におけるPLC分類

UL(Underwriters Laboratories)規格では、CTIの値に基づき絶縁材料を6段階のパフォーマンスレベルカテゴリー(PLC)に分類しています。

これにより、各材料の耐トラッキング性を明確に区分できます。

例えば、PLC 0はCTIが600V以上、PLC 5はCTIが100V未満です。

耐トラッキング性の向上方法

耐トラッキング性を向上させるためには、以下の方法が有効です。

材料選定: 高CTI値を持つ材料を選びます。

表面処理: 絶縁材料に防湿や撥水処理を施します。

設計の工夫: 電極間の距離を適切に保ち、トラッキングの発生を防ぎます。

定期的なメンテナンス: 材料の表面を清潔に保ち、汚れや湿気を防ぎます。

高耐トラッキング材料:L-6705C

ニッカン工業のL-6705Cは、CTIが600V以上の高耐トラッキング性を持ち、ハロゲンフリーで環境に優しい設計が特徴です。

この材料はガラスエポキシFR-4.1を使用しており、優れた機械的強度と電気的特性を兼ね備えています。

また、耐燃性もUL94規格に準拠しています。

アロー産業では、ニッカン工業L-6705CのUL規格を取得しておりますので、興味がある方は是非お問い合わせください。

🔍 関連記事おすすめリンク