耐トラッキング性
耐トラッキング性(Tracking Resistance)とは、絶縁材料が表面放電(トラッキング)によってショートを起こすことを防ぐ性質を指します。
この特性は、絶縁物の表面で発生する微小な放電や炭化の進行に対して、どれだけ耐久性を持つかを示すものです。
トラッキングが進行すると、絶縁体の表面が導電化し、短絡(ショート)や絶縁破壊を引き起こす危険があります。
耐トラッキング性の高い材料を使用することで、湿度や汚れなどの厳しい環境下でも安定した絶縁性能を維持でき、電気機器やプリント基板の信頼性・安全性を大幅に向上させることができます。
この特性は、比較トラッキング指数(CTI)として数値化され、材料選定や品質評価の重要な指標となっています。

