許容電流

許容電流(Allowable Current)とは、プリント基板上の配線(導体)が安全に流すことのできる最大電流値を指します。
この値を超えると、配線の過熱や絶縁層の劣化、最悪の場合には焼損や断線を引き起こす恐れがあります。

許容電流は、以下の要素によって決まります。

  • 導体幅・厚み:配線が太く厚いほど電流を多く流せる。

  • 銅箔の材質・グレード:銅の純度や導電率によって変化。

  • 基板層構成:内層か外層かで放熱性が異なる(外層の方が放熱しやすい)。

  • 周囲温度:高温環境では放熱効率が下がり、許容電流も低下。

設計時には、IPC-2221(国際規格)などに基づき、配線幅と流せる電流量の関係を算出します。
例えば、銅厚35μm(1oz)の外層パターンでは、幅1mmあたり約1A前後が目安とされます。

許容電流を超える設計は、発熱・絶縁破壊・はんだ剥離などのトラブルにつながり、長期的な信頼性を損ないます。
そのため、電流容量に余裕を持たせた設計と、適切な放熱対策(スルーホール増設、銅箔厚増し、放熱パッドなど)が重要です。

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