ブラウン処理
ブラウン処理(Brown Treatment / Brown Oxide)とは、多層プリント基板の内層銅箔に薄い酸化銅皮膜を形成し、層間の密着性を高める表面処理のことです。
黒化処理(Black Oxide)に比べて化学反応を穏やかに抑えた処理で、皮膜が薄く均一な茶褐色(ブラウン)を呈します。
この処理により、銅表面に微細な凹凸が形成され、プリプレグ樹脂との接着強度が向上します。
また、高Tg材や無ハロゲン材との相性にも優れ、多層・高密度・高信頼性基板の製造に適しています。
現在では、黒化処理の代替として主流となっており、層間剥離防止・寸法安定性・耐熱信頼性の向上に効果を発揮します。
ただし、処理条件(薬液濃度・温度・処理時間)の管理を誤ると、密着不良を引き起こす恐れがあります。

