片面基板・両面基板・多層基板について
緊急事態宣言は解除されましたが、新型コロナウィルスの感染拡大について、まだまだ予断は許さない状況が続いております。
気を緩めず、しっかりと感染症対策を行っていきたいですね。
今回はプリント基板でよく使われる片面(1層)基板・両面(2層)基板・多層(4層以上)基板について説明させていただきます。
・片面(1層)基板
最も基本的な回路基板です。配線パターン(回路)が片面のみにあるプリント基板の事で、配線パターンが比較的単純な基板となり、コストを安く抑えられるというメリットがあります。
配線パターン同士の立体交差は難しい為、複雑な配線パターンを要する場合は両面以上の基板が必要となります。
・両面(2層)基板
基板の両面に配線パターン(回路)のある回路基板です。
配線パターン同士が立体交差するのは難しい為、片面で基板の配線パターンを収める事が難しい場合に基板の両面に配線パターンを設けます。
そのままでは電気的に両面が接続出来ない為、VIA(ビア)ホールと呼ばれる接続穴に銅メッキ等の導体を施し、両面の配線パターンを電気的に接続します。
電車に例えると、田舎だと地表のみに線路を敷設すれば済みますが(片面基板)、都会になれば、路線が複雑になる為、地下への線路の敷設が必要となります(両面基板)。
地下鉄には人が移動出来ないと機能しませんので、電気を運ぶVIAホールは、地下鉄の駅に向かう階段やエレベータの様な役割となります。
・多層(4層以上)基板
銅箔+絶縁層+銅箔+絶縁層+………+銅箔と、銅箔と絶縁層をミルフィーユの様に重ねていき、基板の両側と内層に配線パターン(回路)を設けた回路基板です。
両面でも配線パターンを収める事が難しい場合に必要となります。
層間の電気的な接続の為、両面基板同様にVIAホールを用います。
またまた電車に例えると、地上での高架橋と地上の線路、地下の線路…と同じ場所に複数の線路が配置されている様なイメージです。
当社では、プリント基板の設計~製造までを一貫して行っております。
基板の設計でお困り事がございましたら、アロー産業にご相談ください。