最適なワークサイズと基板の取り数
プリント基板を製造する時は、一般的に基板材料メーカーから大判の定尺サイズの銅張積層板を購入し、加工しやすいワークサイズへ銅張積層板を分割した上で加工を進めています。
<定尺2種類>
・1,020mm×1,020mm (定尺板、平米板、メートル板…等と呼ばれています)
・1,220mm×1,020mm(ジャンボ板、1.2平米板、L寸板、FM板…等と呼ばれています)
定尺2種類を分割した際のワークサイズの例を下記に並べてみます。
定尺 | 4分割 | 6分割 | 8分割 | 9分割 |
1020mm×1020mm | 510×510 | 510×340 | 510×255 | 340×340 |
1220mm×1020mm | 610×510 | 610×340 | 610×255 | 406×340 |
406×510 | 305×510 |
上記は一例であり、他にも様々な大きさのワークサイズがあります。
参考記事:ワークサイズとは?
それでは、最適な取り数になるよう考える上で、どのような面付けが出来るのかを例として、150mm×100mmの製品を作る場合で考えてみます。
①510mm×340mm(1,020mm×1,020mmの6分割)と②406mm×340mm(1,220mm×1,020mmの9分割)の2種類のワークサイズで考えてみます。
※前提条件
・条件1 端面から10mmには製品を配置しない。
・条件2 製品間を5mm以上確保。
①510mm×340mmに面付けした場合
(1020mm×1020mm 6分割)
【パターンA】
長辺510mmに150mm幅を並べると、
150mm×3個+10mm×2(条件1)+5mm×2(条件2)
= 480mm 3個配置できる。
短辺340mmに100mm幅を並べると、
100mm×3個+10mm×2(条件1)+5mm×2(条件2)
= 330mm 3個配置できる。
510×340に9個、1㎡あたりで54個製品が取れる計算です。
【パターンB】
長辺510mmに100mm幅を並べると、
100mm×4個+10mm×2(条件1)+5mm×3(条件2)
= 435mm 4個配置できる。
短辺340mmに150mm幅を並べると、
150mm×2個+10mm×2(条件1)+5mm×1(条件2)
= 325mm 2個配置できる。
510×340に8個、1㎡あたりで48個製品が取れる計算です。
②406mm×340mmに面付けした場合
(1220mm×1020mm 9分割)
【パターンC】
同じように通常の配置を考えると、どちらの向きでも6個並ぶ事になります。
406×340で6個なので、6個×9分割=1.2㎡で54個、1㎡に換算すると45個となります。
【パターンD】
406mm×340mmに変則的な配置をした場合
このような並べ方ができ、7個配置することができます。
この場合、406×340で7個なので、7個×9分割=1.2㎡で63個、1㎡に換算すると52個となります。
今回の例では、パターンA~Dの比較からわかるように、1㎡あたりの取り数はパターンAが最も効率が良い事になります。
この様にプリント基板メーカーでは、いかに取り数を上げてコストダウンに繋げるか、日々邁進しております。
当社ではお客様へ最適な取り数となるように様々な提案をさせていただいておりますので、プリント基板でお困り事がございましたら、アロー産業までご相談ください。