電子回路(パターン)が出来るまで

今回は、プリント基板のパターン形成について解説していきたいと思います。

プリント基板は、現代の電子製品に欠かせない重要な部品の1つです。

基板上に回路を形成することで、電子機器の機能を実現することができます。

パターンが基板上に形成されるには、意外に多くのプロセスが含まれているのです。

 

まず、プリント基板の設計が必要です。

この設計には、回路図が必要となります。

回路図から、基板上にどのような回路を形成するか、また、部品の配置や配線などを考えていく必要があります。

 

次に、基板製造が行われます。

基板材料には、導電性の銅箔が薄く張り付けられています。

この銅箔が後にパターンへと変わっていきます。

 

そして、フォトリソグラフィというプロセスが行われます。

フォトレジストと呼ばれる薄い光感受性の樹脂を基板表面に貼り付け、露光器によって光を照射することでパターンの元となる回路がフォトレジスト上に形成されます。

ここで露光機にて感光されなかった(パターンを形成するために不要な)部分を現像機にかけることでフォトレジストを除去・剥離します。

 

次に、エッチングが行われます。

エッチングは、パターンを形成するために不要な部分を取り除くプロセスです。

塩化第二鉄や塩化第二銅などの薬品を使用して、露光されなかった不要な部分を溶かすことにより、パターンを形成します。

 

最後に、フォトレジストを取り除き、銅箔が露出されることによって、基板上に回路の配線や部品の実装が可能となります。

 

以上が、プリント基板のパターン形成に関する一般的なプロセスについての解説でした。