自動検査機の基板検査について
プリント基板(PCB)を製造する上で、品質・性能に問題がないかを確認するために、目視検査や機械による検査を実施しています。
プリント基板の自動検査機は、製造ライン上で基板検査をするために使用される装置で、人手で行うよりも迅速かつ正確に不良箇所を検出することができます。
今回は、アロー産業で実施している機械による検査の説明をしていきたいと思います。
基板外観検査装置
AOI(Automated Optical Inspection)とは
プリント基板のパターンをカメラで画像認識させ、ガーバーデータと比較することで自動外観検査を行ないます。
パターン欠損や、ショート、残銅等の異常があれば自動的に検出し、不良の流出を抑えることが出来ます。
AOIでは、導通検査は出来ませんので、専用チェッカーやフライングチェッカーで導通検査を行います。
AOIのメリット
目視検査では判定しづらいパターン不良の際に実力を発揮してくれます。
AOIのデメリット
光学式のAOIでは、陰になる部分やスルーホール内の検査等は判定が出来ません。
安心してください。弊社では、AOI検査の後に目視検査を行ない、陰になる部分やスルーホール内の検査も行っております。
通電検査
専用チェッカーとは
プリント基板のランド部分にピンを接触させ、電流を流し、その部分の抵抗値からパターンの良否を判定します。
専用チェッカーのメリット
データの作成の手間が少なく、検査時間も数秒で完了しますので、量産品の基板検査に向いています。
試作など、少量の場合は、フライングチェッカーで対応するケースが多いです。
専用チェッカーのデメリット
専用品となる為、初期費用がかかってしまいます。
1台の価格が10万円程度から高いものになると100万円を超えるものもあります。
お見積りは無料ですので、まずはご相談ください。
フライングチェッカーとは
1本のピンですべてのネットのキャパシタを検査して良否を判定する方法と、2本のピンでネットの始点と終点の導通を抵抗値から判定する2通りの方法があります。
隣接するパターンとのショートチェックも行ないます。
フライングチェッカーのメリット
専用チェッカーに比べ、高額な治具が必要ないため、検査用データ作成費用と検査費用のみで同等の検査が可能となります。
初期コストを抑えることが出来るため、試作品や小ロットの基板ではフライングチェッカーが効果を発揮します。
フライングチェッカーのデメリット
プローブを移動させながら基板の導通を検査するため、パターンにもよりますがデータ作成と検査自体に時間がかかってしまいます。
数量が多い場合や、継続的に注文する場合には、専用チェッカーで対応した方がコストは下がる場合もあります。
フライングチェッカーは本体価格が高額の為、保有している基板メーカーは少ないですが、、、
ご安心ください。弊社はフライングチェッカーも対応しております。
ユニバーサルチェッカーとは
アクリル板に一定ピッチで格子状に穴をあけ、そこにピンを差し込んで基板に接触させて検査する方法です。
弊社でもユニバーサルチェッカーも対応しております。
専用チェッカーよりは精度が低く虚報が多い為、最近ではあまり使われなくなってきているようです。
弊社では自動検査機だけでなく、弊社の社内検査員認定者による目視検査も行っておりますのでご安心ください。
以上、自動検査機の基板検査についてでした。