PCBデザインのポイント

PCBデザインとは、回路図を基に、プリント基板の配線や部品の配置を決めることです。

PCBは、電子機器の製造に欠かせない部品であり、その設計には多くのノウハウが必要となります。

PCBデザインのポイントは、次のとおりです。

1.回路図を正確に理解する

2.電源回路と信号回路を分ける

3.電源回路と信号回路の接続を最小限にする

4.グランドプレーンを使う

5.ノイズの影響を受けやすい部分はシールドする

これらのポイントを押さえることでプリント基板として問題なく機能し、信頼性の高い設計ができます。

コンポーネントの配置

PCBレイアウトプロセスのコンポーネント配置段階は、芸術でもあり科学でもあります。

基板上で利用可能な主要スペースについて戦略的にじっくり検討する必要があります。

困難なプロセスになる可能性もありますが、コンポーネントの配置が、基板をどれだけ容易に製造できるか、元の設計要件をどれだけうまく満たせるかを決定します。

コネクター、電源回路、精密回路、重要回路といった基本的な順序でコンポーネントを配置するための一般的なガイドラインは存在します。

電源、GND、および信号トレースの配置

コンポーネントを配置したら、電源、GND、信号トレースを配線して、信号が障害物や問題のない経路を流れるようにします。

レイアウトプロセスのこの段階で覚えておくべきガイドラインを以下に挙げます。

  • 電源回路と信号回路は、できるだけ分離して配置します。
  • 電源回路と信号回路の接続は、最小限に抑えます。
  • グランドプレーンを使うことで、ノイズを抑えることができます。
  • ノイズの影響を受けやすい部分は、シールドします。
  • 高速信号の伝送には、適切なインピーダンスマッチングが必要です。

発熱問題への対応

発熱の問題で回路の性能が落ちたり基板が損傷したりしたことがあります。

放熱を考慮していないと、この問題が多くの設計者を悩ませることになります。

発熱問題に対応するために覚えておくべきガイドラインを以下に挙げます。

  • 基板上でどのコンポーネントが最も多くの熱を放出するかを検討します。
  • コンポーネントのデータシートで「熱抵抗」の定格を見つけ、推奨されるガイドラインに従うことで、生成される熱をそらせます。
  • ヒートシンクや冷却ファンを追加して、コンポーネントの温度を下げます。
  • 重要なコンポーネントを高熱源から遠ざけます。
  • サーマルリリーフを追加することで、製造可能な基板を作ることができます。

作業の確認

設計プロジェクトの終盤に向けて、製造のために残った作業を大急ぎで完了すべく、追い立てられる状況に陥りがちです。

しかしながら、この段階で作業にエラーがないか二重三重のチェックを行うことは、製造が成功するか失敗するかの分かれ目を意味します。

  • ネット照合およびデザインルールチェック(DRC)から始めて、確立されている全ての制約を満たしていることを確認することをお勧めします。
  • 設計、PCB、および制約のルールをダブルチェックします。

まとめ

全てのPCB設計者が知っておくべきPCB設計ガイドラインをおわかりいただけたことと思います。

この推奨リストを参考に、製造可能で問題なく機能するPCBデザインが出来るように成る力添えになれば幸いです。