メタル(銅・アルミ)コア基板
メタルコア基板は、そのコア部分に金属(アルミニウムや銅)を使用することにより、特に発熱が問題となる電子機器において高い放熱性能を提供する特殊放熱基板です。
この基板の設計では、両面や多層構造の中心部にメタルコアを配置し、そこを熱の伝播路として利用することで、基板上の発熱部品から生じる熱を効率的に外部へ逃がします。
メタルコアはグランドとしての機能も兼ね備えており、電気的安定性と放熱性の両方を向上させることが可能です。
さらに、この技術は部品の両面実装を可能にし、その結果として機器の省スペース化を実現します。
特に複雑な回路や高密度実装が求められる場合において、メタルコア基板は空間利用の効率化を図りつつ、発熱問題の解決に貢献します。
両面スルーホール基板の応用においては、メタルコア部分に樹脂を埋め込んで絶縁部を設け、スルーホールを通じて部品間の接続を実現することもできます。
これにより、電気的な絶縁と物理的な接続の両方を、メタルコアの放熱性能を損なうことなく達成できます。
特徴と利点
- メタルコアのグランド利用: 電気的安定性の向上に寄与します。
- 高放熱性能: 発熱部品の熱を効率的に外部へ逃がし、部品の性能低下や故障リスクを減少させます。
- 高密度実装: 省スペース化を実現しつつ、高度な回路設計を可能にします。
用途の広がり
- モータードライバー: 高い電流と発熱を伴うモーター制御回路において、安定した性能維持に寄与します。
- インバーター: 電力変換効率と安定性が重要視されるインバーターにおいて、高放熱性が求められます。
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