プリント基板には、なぜ銅箔が使われる?

一般的なリジッド基板には銅張積層板が使われています。
構成する材料として、

・ベース材(紙エポキシやガラスエポキシ)
・接着層(プリプレグ)
・銅箔

となっています。
今回は銅箔が使われている意味を少し考えてみたいと思います。

まず、プリント基板の機能として必要なことといえば、基板のパターンを介して電気が流れることが必須条件です。
金属を使えば電気が流れることは、一般的によく知られていると思います。

が、金属でも「電気の流れやすさ」はそれぞれ違うのです。

「電気抵抗」の低い順になるので、電気の流れやすさは、

 銀Ag > 銅Cu> 金Au > アルミニウムAl

となります。詳しくは「電気抵抗率の比較」(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

上記より、銀が一番流れやすいことがわかります。
大量生産を考える上では、コストが安くすむに越したことはありませんので、銀や金だと高コストになり、銅、アルミだと比較的低コストとなります。

続いて、長期安定性を考え金属のサビ難さを見てみると、

 金Au > 銀Ag > 銅Cu >アルミニウムAl

という順番になります。

以上のように、プリント基板の材料を作る上での、コスト・安定性を併せ持つ、銅が銅箔として基板材料に選ばれているのです。

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